「これや! これしかない! これしかないでっ!」
と思って勝負した馬券で、どん底に落とされた経験は
誰にでもあるもの。
しかも、気合いの入った「これしかない」ほど、
レースに行けば、これ以上ないぐらいの凡走を
ぶちかましてくれるのだから、始末に終えない。
これは、あくまでも私の個人的な感想だが、
思い入れの強い馬で勝負した場合、
そこそこの人気にも関わらず、アッサリと負ける可能性って、
意外と高くないだろうか?
「これしかない」は、それだけの理由があって、
「これしかない」と思うものなのに、
なぜ、レースに行くとまともに走ってくれないのか?
最近になって、ようやくボンヤリだが、その原因が見えてきたので、
それを例のごとく、つらつらと書いてみよう。
ただし、これは私の心の内だけで納得していることなので、
私以外の人間には納得のいかないことかも知れない。
その点はご容赦を。
原因−それは、とある馬を「これしかない」と思った時点で、
その対象を欠点のないグリグリの◎に
昇華させてしまうからではないだろうか。
つまり、その馬を「これしかない」と思った時点で、
その馬の欠点が、全て「これしかない」に
かき消されてしまうのである。
欠点のない馬は凡走などしないから、
絶対に自分の思うがままに走ってくれる。
だが、実際の競馬には種々の要因が絡みに絡むので、
思い通りの展開でレースが運ばれることは滅多にない。
それでも、疑うこともなく、その馬の馬券を買ってしまう。
まさに、ブリンカー状態の「入れ込み馬券」である。
その結果、いつも以上の負けをくらって、
いつも以上の精神的ショックを受けることになる…。
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人間はある対象に入れ込んだ時点で、
その対象に対して、冷静な判断力を欠く。
なぜなら、「判断」というものに対して、
全く必要のない「先入観」がそこに生まれるからである。
クールでポーカーフェイスな人間はギャンブルに向いている。
「馬券」もギャンブルであるから、冷静さを欠けば負けるのが道理。
「これしかない」はクールなポーカーフェイスとは対極にあるものなのだ。
「これしかない」でよく負ける人は、
「これしかない」と思う前に、頭の中をまっさらにしよう。
どうだろう。
あなたの「これしかない」は本当に「これしかない」だろうか。
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