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『魅惑の砂』を読むべし

平凡なサラリーマン・風間が地方競馬の共有馬主になることにより、愛馬との別れ、上司との確執、そして名馬との出会いを経て、人間的に成長していくヒューマンドラマ。

この作品のもう一方の主役と言えるのが、風間の嫌味な上司である菊竹。

馬主席のドアへ頬ずりする風間に、いきなり蹴りをいれる傍若無人な登場シーンに始まり、風間の馬をロバ呼ばわりする嫌味振り。

はては、他の馬主がいる前で、
「騒ぐな。こんな相手に勝って当然だろう」
などと言い放つ、無礼な振る舞い。

それが、所有馬を通した代理戦争を経て、最終回では、「社会的地位やくだらないプライドで自分を見失っていた俺に、馬主がこれほど素晴らしいものだと教えてくれたのだからな」と、ライバルの勝利に素直に賛辞を贈れるまでに、心を開いていく。

また、同様に、風間の同期で菊武の腰ぎんちゃくである佐古田も、馬主生活を通して競走馬の命のはかなさに触れ、素直な人間へと変貌していく。


そんな人間模様を全6巻という少ない話数に盛り込んでいるが、ストーリー的には無理を感じさせない好仕上がり。随所に地方競馬の馬主事情、調教師事情なども盛り込んでおり、非常に読みやすい作品だと言えるだろう。

勝負、勝負の競馬漫画に飽きがきている人には、一服の清涼剤になること請け合いだ。


ただ、振り返って見ると、
持ち馬の1頭目が中央の馬主に高額で買い取られ、
2頭がフェブラリーSを勝ってしまうんだよなぁー。
        ↑
まぁ、これは言いっこなしってことで。(漫画だしね…)

お勧めの作品です。

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