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誰(た)がためのストライキ

「ストライキ」…労働者が資本家に対し、
ある要求を通させるために団結して仕事を放棄すること。

多くの場合は賃上げや待遇改善を求める、
労働者のジョーカーカードである。


「調教師」という「社長」が「厩務員」という「社員」を雇って
「厩舎」という「会社」を運営しているトレセンにも、
当然、労働闘争は存在する。


勝利数や連体率という数字によって、
稼ぐ厩舎、稼がない厩舎が明確に色分けされている勝負の世界…、
当然、厩務員個人の給料にも格差が生じている。


厩務員の給料(の大部分)は、
基本給+担当馬の賞金(5%)で形成される。
当然、担当馬が稼がなければ、
基本給での生活を強いられる訳だが、
過酷な労働条件に反比例して、
基本給自体はあまり多くないのが実情のようだ。

キャリア20年の40歳前後の男性で、
大体、手取りは30万前後だろうか。

ボーナスは存在しないので、年収ベースで見れば、
一般的なサラリーマンよりは下に位置付けられるはずだ。

そして、休日など皆無に等しい過酷な労働条件…、
担当馬の成績に対する不安、ストレス…、

厩務員は「本社」であるJRAに対して、
慢性的なブチ切れ状態であることは、容易に想像できる。

その結果、毎年のように激しい労働闘争が展開され、
年によっては競馬の開催すら危ぶまれるのは周知の事実だろう。


ここに大きな問題が生じている。

厩務員たちの本音の部分と、ファンの意識のすれ違いである。

競馬が開催されないことに対して、
ファンは厩務員を「罪人」のように扱う。

マスコミの論調も、「何でストをするかなー」的な内容に終始している。

しかし、生活と己の健康がかかっている厩務員は
容易に引き下がれない。


正直なところ、ファンにとっては、
厩務員の給料うんぬんよりも、
競馬が開催されるかどうかが大きな問題だろう。

厩務員にしてみれば、自分の馬が出走しない競馬など、
さして大きな問題ではない。

元々、論点が違うので、歩み寄られるわけがない。


ただ、このストライキが、厩務員の中で、
全員がもろ手を挙げて賛成かと言えば、そうでもない。


開催が中止になるかどうかの本当の情報は、
厩舎サイドにも伝わってない場合が多々あるからだ。

というよりも、結論は両者の話し合いの末に生まれるものだけに、
結論が出る瞬間まで、「結論」が存在しないのだから、始末に終えない。


出走を予定しているのだが、速い追い切りをかけてもいいものか…。
競馬がないなら、軽めで済ませたいのだが…。
勝ち負けになるはずのレースが延期され、次週に状態を維持できるか?


ストライキの真っ最中、とある調教助手さんの(本音の)叫び声を聞いた。

「開催ないって聞いたから、速い追い切りしてへんぞ。
どないしてくれるねん」


いずれにしても、巻き込むものが大きすぎるということか。

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【厩務員春闘団交物別れ】春闘の季節ですね・・・しかし今どきストライキはねーだろ。でも99年だっけかストちゃったことあったね。あの時は月曜開催されたんだよな(違っ... [Read More]

Tracked on 04/08/2004 at 08:48 PM

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